くまっくす’s diary

まったりと自分のスキルをお伝えするブログ

【逆上がり】できない原因はこれ!(頭)

なぜ逆上がりができないのか。様々な要因がありますが、今回は「頭」にポイントを絞ってみます。「頭」といっても、頭がいいとか賢いとかではなく(もちろん賢い方がいいのはいいのだが)、頭部のお話しです。

 

なぜ頭部?

頭部は体重の約10%位と言われています。子どもの体型は更に頭部が大きくなってきますし、体全体の筋力も大人に比べて発達していません。重力と戦う逆上がりは、特に大人より子どもの方が重い頭部の動かし方がポイントになってくるのです。

 

頭部の位置をよく観察する

できていない子どものポイントをあげていきますと、頭部が…

 

  • 鉄棒より上で止まっている
  • 顎をあげて逆上がりをしている

 

大きく分類すると、この二つになります。では、細かくみていきましょう。

 

鉄棒より上で頭が止まっている

勢いよく蹴りあげる事ができ、腕を曲げ続ける事ができるのに何故かできない…。それ、回転していないからです。回転の仕方がわからない、もしくは体をひっくり返した時に落ちたくないから、または教えてもらった「腕を曲げる」を遵守しすぎて回ることを回ることを忘れているかなどの原因があります。これら原因の対策としては

 

  1. 足ぬきまわりをする
  2. 補助でガンガン回す
  3. 学校や公園などに置いてある逆上がり用補助器具を使って回っていく
  4. 床でマットの後ろまわりを練習する
  5. 頭の位置を声かけなどで教える

 

羅列して書いてみると感覚を養う練習が主になるのだなと改めて思いました。

1は鉄棒の下から鉄棒を握っている両手の間に足を入れてそのまま後方へくるんと回る技です。これを繰り返し、後方へ回る感覚を覚えるとともに恐怖感を克服します。

2は腰を支えてあげ、ふくらはぎ裏などをもち、足を後方へ送ってあげます。簡単にできてきたら補助を軽くしていってあげます。

3は何度練習してもいいものです。ただ、目的を持つことが必要で、次は少し器具を離してやってみたり、連続で何回できるか、3秒でできるようにするなど、感覚をつけていくだけでなく、モチベーションを下げないようにしていきましょう。

4はキックと回転の練習に持ってこいです。マットの後ろまわりと逆上がりは体の使い方がよく似ています。後方へ転がる際、頭部が下方、腰を上方、足を後方へ持っていかなければまわりません。逆上がりはどうでしょうか。腕の使い方が違うとはいえ、動作がほぼ一緒です。棒を使った空中後ろまわりと捉えてみると少し簡単そうに思えます。鉄棒に見立てた木の棒やパイプなどを握ったまま後方へキックして転がる方法が一番練習になります。

5は今どの位置に頭があるか教えるというもの。「今頭が鉄棒の上にあるからできないの。頭を鉄棒の下までもっておいで」と口頭で言ったり、ビデオを撮影して見せてあげるのも効果的です。また、「腰を鉄棒の上に持っておいで」という声かけも有効です。腰を上げると頭は自然と下がります。言葉は違えど、伝えている本質は一緒です。ただ、その伝え方一つ違うだけでスルッとできてしまうことがあります。人によってピンとくる言葉が違います。そこが指導をしていて面白かったところです。

 

顎をあげて逆上がりをしている

足をあげる前から後ろを見てしまい、顎が上がりっぱなしで逆上がりをしている場合があります。それでもできる人はいますが、これはデメリットが多いです。なぜなら、顎が上がったままでひっくり返ると、体が伸びやすくなり、鉄棒の上に体を乗せにくくなるだけでなく、勢いのついた頭部が地球の重力に引っ張られ、鉄棒から体を離れやすくしてしまいます。

ではどうすればよいか。「足の先を見ながら逆上がりをして」「足が上がるのを見てから回って」といった声かけで直りますし、「足が一番最初に動かす」という順番を決めるなども有効です。

 

逆上がり一つとっても様々な体の動かし方があります。時には、体が離されようが、頭をぶん回そうが、全てを力でねじ伏せたり、センスの塊でできてしまう子どももいますが(笑)できないからといって焦る必要はありません。諦めずにチャレンジしていると、必要な筋力や感覚が徐々に身に付いていきます。完成はいつの日かしますので…。